再発治療

説明してくださる先生

慶應義塾大学医学部 外科 神野浩光先生

神野先生は薬物治療にはもちろんのこと、乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検という患者さんの術後の身体的負担を軽減できる外科的な手技にも積極的に取り組んでいらっしゃいます。今回は再発療法についてやさしく教えていただきました。
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乳がんの転移・再発について

転移と再発の違いは?

再発とは手術などの治療を受けて一旦なくなったと思われたがんがまた出てくることを言います。転移とはがんができた臓器と異なる臓器に血液などにのってがん細胞が運ばれてそこで増殖することです。

再発治療の決め方

再発してしまったら・・・

乳がんの再発は全体の約3割のケースにみられます。もし再発してしまったら……。とても残念なことですが、くよくよしても治りません。ドクターとよく相談して対策を考えましょう。
個々の再発の状況により治療の方法は異なってきますが、基本はお薬によってがん細胞の増殖を抑えることが目的となります。放射線治療や手術も行うこともあります。

再発治療の基本的な考え方

「再発治療の決め方」に挙げた1〜6の項目を検討して、個々の患者さんに適した方法で、なお且つ患者さんの生活の質(QOL)を保ちながら治療を行っていきます。ホルモン剤が効く可能性が高い場合は、まずホルモン剤による治療を開始します。ホルモン剤の効果が見込めない場合は化学療法になります。化学療法に用いる主な抗がん剤はアンスラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤です。

薬物治療をどのように行っていくの?
(ホルトバジー先生の治療方針)

再発治療における薬物治療の治療方針として、ホルトバジー先生が提唱されているものがあります。これを参考に治療を考えていきます。



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再発治療に用いる薬剤

再発治療に関係する予備知識

知っておきたい!◆「ホルモンレセプター」について

レセプターとは受容体のこと。受容体とは、ある物質が働くために不可欠な仲介者です。
つまり、受容体がなければ、その物質は働くことができないというわけです。ホルモンレセプターとは、エストロゲン(女性ホルモン)が細胞に作用するために必要なものです。このホルモンレセプターを持つ乳がんを「ホルモン依存性の乳がん」といい、ホルモン療法の効果が期待できます。
手術で摘出したがん細胞のホルモンレセプターの有無を調べ、ある場合は陽性(+)、ない場合は陰性(−)と診断されます。乳がんにおいて重要なホルモンレセプターは2種類あり、エストロゲンレセプター(ER),プロゲステロンレセプター(PgR)のどちらかが陽性の場合、ホルモン療法が有効と考えられます。

治療最前線